介護保険 国保連への伝送ソフト
介護保険制度では介護給付費(サービスの利用料)の9割が介護保険+公費から支払われ、1割がご利用者の自費となります。9割の介護保険+公費分の請求には国保連(国民健康保険中央会)へ給付データを提出する必要があります。
データの提出は紙媒体での提出が認められている自治体もありますが、処理の煩雑などから基本的には伝送または磁気媒体により行うこととされています。
磁気媒体は「磁気テープ、フレキシブルディスク若しくは 光ディスク」と規定されていますが、提出の手間や個人情報漏えいのリスクを考えると、伝送により請求するのが一般的と言えます。
国保連に伝送するには、介護ソフトから給付データをCSVファイルで抽出し、伝送専用のソフトを使ってISDN回線にて送信します。インターネット回線では送信できません。
ISDN回線の設置費用は、NTT東日本の場合2,940円~(契約料840円、工事費2,100円~)となっています。またISDN回線を利用するにはTAとDSUいう機器が必要になりますが、DSU内蔵の機器の場合、新品で20,000円前後となります。したがって初期設置時の費用は25,000円ほどかかります。毎月の回線利用料金は1契約の場合、基本料金3,706円+通話料になります。
伝送の方法
介護ソフトを利用して伝送する場合は以下の3通りの方法があります。
1)介護業務と介護給付費伝送の機能がセットになっているパッケージソフトを使う
2)介護業務ソフトと異なるメーカーの伝送専用のソフトを使う
3)ISDN回線の必要ない伝送専用のASPソフトを使う
一番効率的なのが1)で、サービスの提供から保険請求まですべての処理をひとつのソフトで行えるので処理がスムーズです。
伝送機能がついていないソフトを利用する場合は2)か3)になります。
2)の伝送専用のソフトとしては国保連から提供されている給付費伝送専用の「介護伝送ソフト」があり、こちらは30,000円(税込)で販売されています。その他一般のメーカーから販売されている伝送専用ソフトも多くあり、各社操作のしやすさや、返戻データの扱いやすさなどを工夫しているようです。
3)はASPで提供されている伝送ソフトに介護給付費データをアップすると、メーカーがアップされたデータを取りまとめ一括で国保連へ伝送する仕組みです。この方法ですとデータをISDN回線で伝送するのはメーカーになるため、ソフトを利用している各事業所はISDN回線を引く必要はありません。しかし長期で利用しようとするとISDN回線を利用したほうがコストメリットが出てくる場合もあるので、費用や事業計画によって判断したいところです。
伝送後の返戻やご利用者への請求など
国保連への伝送が完了してもそれで全て終了というわけでありません。後日国保連から伝送されたデータの決定通知が届きます。すべて間違いなく確定されればよいですが、ケアマネージャーのプランとサービス事業所のサービスが一致していない場合などは請求間違い(過誤)ということで返戻になります。
返戻になったデータは、間違いを修正した上で、翌月以降に再度伝送します。
ソフトでは返戻になったデータをもれなく再請求できる仕組みになっているかもチェックポイントといえますが、介護業務から伝送までセットになっている上記1)の場合では、この点がスムーズになるため優れているといえます。
また、国保連への伝送とは別に残り1割のご利用者請求もポイントです。
ご利用者に請求する場合、現金、銀行振込、郵便振込、口座引落など方法がいくつもあるうえに、支払い遅延が起こることもあります。入金の消し込み作業も専用ソフトを利用しないと非常に煩雑になり、漏れが出てしまう恐れがあります。
介護保険の請求業務は以上のようにいくつかのポイントがあるので、ソフト選びの際に確認するとよいでしょう。
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