CHASEとは?

2021年度の介護報酬改定で、介護業界では科学的介護の導入が促されています。「科学的介護とは何?」と考える方も多いことと思います。
介護のデータベースとして新たに「CHASE」が運用され始めることから、業務の負担に不安感を持たれている方はいらっしゃいませんか?


この記事では科学的介護やCHASEの概要、現場への影響についてまとめました。
事業所や施設にプラスになる情報もお伝えしますので、最後まで読んでみてくださいね。


科学的裏付けに基づく介護  科学的介護とは?


今後の介護業界のあり方として国が目指している科学的介護とは、介護サービスを利用する利用者の自立支援や重度化防止を図るために、介護現場から収集した利用者情報を国が管理するデータベースに蓄積し分析、その分析結果をまた介護現場にフィードバックして利用者に合った介護サービスを提供していくことです。


2017年から発足している厚生労働省の「科学的裏付けに基づく介護に係る検討会」では、介護サービスの需要は大きく増大すると予測し、介護に関するサービス・状態等を収集するデータベースとして「CHASE」の本格運用に着手しています

国が管理するデータベースには、どんなものがあるのでしょうか。


国が管理するデータベースとは? CHASE導入で何が変わる?


国が管理するデータベースには、2013年からすでに稼働している「介護保険総合データベース(以下、介護DB)」、2019年から始まっている通所・訪問リハビリテーション事業所がデータを提出する「VISIT」があります。
これからは、その2つにCHASEが組み込まれる形になります。


介護のデータベース


・介護保険総合データベース(介護DB)
・VISIT
・CHASE

これまで介護業界では事業所や施設ごとの工夫によって、質の良い介護サービスが目指されてきましたが、医療や看護分野では科学的裏付けのある医療で最善の治療を目指す取り組みが行われています。
そのため介護業界でも、医療・看護分野と同じような科学的な裏付けに基づいた介護サービスの提供を目指すためにCHASEを導入します。


CHASEを導入し「医療・看護・介護が連携」、これが国の理想です。


介護のデータベース 介護DB ・VISIT ・CHASEとは?


介護業界でいち早く着手された介護のデータベース、介護DBは2018年度より介護保険法に基づき、データ提供が義務化となっています。

事業所や施設は、要介護認定情報や介護レセプトなどの情報を国に提供しなければなりません。


一方、VISITやCHASEはデータ提供をすることで、事業所や施設への加算が用意されています。
VISIT やCHASEとは、いったいどんなものなのでしょうか。


介護のデータベースとしてすでに稼働している「VISIT」は、「monitoring & eValuation for rehabIlitation ServIces for long-Term care」の大文字部分を略した通称です。

VISITへのデータ提出は任意ですが、リハビリテーション計画書などの情報を提出すると通所・訪問リハビリテーション事業所は、情報提出の評価として「リハビリテーションマネジメント加算(IV)」を受け取ることができます



一方、「CHASE」は「Care, HeAlth Status & Events 」の大文字部分を略した通称で、2019年度からデータベースの開発を行い、VISIT と一体化して2021年度から本格運用を予定しています。
CHASEは、高齢者の状態・ケアの内容などのデータを収集するデータベースですが、提出に関しては任意です。
しかしVISITと同様、データの提出をした事業所や施設には、評価として加算が予定されています。


国としては CHASEを導入し、これまでにあった介護DBやVISITなどのデータベースと連携させることで、利用者の情報を一体的に活用する科学的介護を推進したい考えなのです



VISITやCHASEの導入で介護職員に影響は?


これらデータベースの本格的運用は、2021年4月からの介護報酬改定に向けて急ピッチで進められています。
介護DBへの情報提供は、事業所や施設が国保連に提出する介護レセプトでデータを提供したことになりますが、VISITに関しては、「使用している介護ソフトがVISITに対応していない」ことが多く、現場では入力に対する負担感が生じています


VISITに対応していない介護ソフトを利用している事業所や施設の場合は、リハビリテーション実施計画書などの内容を二度、入力する必要があります。
VISITの入力作業については、「入力中にバックスペースを押すとすべて消えてしまう」「OSのバージョンによって文字化けする」「全角入力への要求や文字数制限など細かい条件設定が多い」などの支障が見られます。
VISITに連携した介護ソフトの入力作業では、「CSV出力機能を使用し提出用のデータを作成してもエラーになってしまう」など、データ提出に時間がかかってしまうようです。


CHASEについてもCHASEに対応した介護ソフトを利用していない場合、VISIT同様、入力に負担がかかることが予測されています。

ただしCHASEについては国も対応した介護ソフトの拡充を図り、それに対応した介護ソフトの利用を推奨しています。


VISITやCHASEにデータ提出 加算を取得すると?


厚生労働省は2021年度からVISITやCHASEを一体的に運用するにあたって、この2つを「科学的介護情報システム LIFE(ライフ・Long-term care Information system For Evidence)」という統一した名称を用います
介護従事者の皆さんへ科学的介護を分かりやすく紹介し、浸透を図るための取り組みです。


すでに運用が始まっている VISITにおいては2019年3月末時点で577事業所が参加していますが、通所・訪問リハビリテーション事業所の数から考えると、まだまだ参加が少ない状況です。
事業所や施設に加算がつくということは、事業所や施設の収益アップにつながります。


加算を取得することは、その事業所や施設が質の良い介護サービスを行っている証にもなりますし、介護職員皆さんのやりがいややる気にもつながるのではないでしょうか。
上記にご紹介したように、VISITやCHASEへのデータ提出には多少の混乱が生じています。しかしそれに付随して、介護ソフト会社も開発を順次進めています。
また2021年度の介護報酬改定に向けても、各介護ソフト会社が合わせてリニューアルを進めていますので、気になる介護ソフト会社の情報には目を向けておく必要がありますね。


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