介護保険 国保連への伝送ソフト
国保連伝送とは
介護サービス事業所はサービスを利用者に提供した際、サービス利用料の1~3割を利用者に請求し、残りの7~9割を国保連(国民健康保険団体連合会)へ請求します。
サービス利用料(介護給付費)を国保連へ請求する際に必要なデータを、インターネット回線経由で送信することを国保連伝送(以下、伝送)と言います。
なお、国保連へ介護給付費を請求する方法として、伝送する方法の他にCD-Rなどの電子媒体(磁気媒体)を郵送もしくは窓口へ提出する方法があります。
※国保連:自治体が設立している公法人で、主に診療報酬・介護報酬の審査および支払業務、介護保険サービスの相談・指導・助言などの業務を行います。
伝送による介護保険請求方法
伝送の方法は主に以下の2種類があります。
1.国保中央会が販売する「介護伝送ソフト」によりインターネット回線経由で国保連へ送信する方法
2.介護ソフト(インターネット回線)により国保連へ送信する方法
※以前はISDN回線による送信も可能でしたが、現在は終了しています。
1と2どちらを選択した場合でも、国保連側の手続きの進捗により、最初の1~2カ月は電子媒体(磁気媒体)による提出が必要になることがあります。
なお、2の方法で各メーカーの介護ソフトを使用する場合は、電子証明書の発行は不要となります。
以下ではそれぞれの介護保険請求方法について解説します。
1.国保中央会が販売する「介護伝送ソフト」によりインターネット回線経由で国保連へ送信する方法

・パソコン等の動作環境の確認・準備
・国保連へインターネット請求開始の届出を提出する(ネット請求時に使用するユーザーIDを取得する)
・電子請求受付システム(認証局)より電子証明書を取得する
・インターネットでの伝送に必要な「国保中央会介護伝送ソフト」をパソコンへインストールする
国保中央会は国保連を会員とする公益社団法人です。その国保中央会が販売・サポートしている「介護伝送ソフト」は、伝送に特化した介護ソフトのひとつです。
介護伝送ソフトを使用する場合、購入費用のほか、電子証明書の取得とそれに伴う手数料が必要となります。なお電子証明書の有効期限は3年です。
国保連への届出など、詳しい手続きについては所属する国保連団体へお問い合わせください。
2.介護ソフト(インターネット回線)により国保連へ送信する方法

・パソコン等の動作環境の確認・準備
・伝送のできる介護ソフトのメーカーと契約する
・介護ソフトをパソコンへインストール、または介護ソフトの接続環境を構築する
メーカーの介護ソフトを利用する場合、メーカーの電子証明書を使用して伝送することになるため、事業所で電子証明書を取得する必要がなく、取得に伴う手数料や3年ごとの更新も必要もありません。
以下の一覧にあるソフトは伝送機能がある介護ソフトです。
なかには、介護業務の管理機能もある介護ソフトもあります。
介護保険請求(国保連伝送)のソフト一覧
伝送以外の機能も確認
メーカーが開発・販売している介護ソフトの中には、伝送のみができるソフトと、伝送だけでなく請求書類の作成や介護業務の管理などができるソフトなど、さまざまな種類があります。下記はその一例です。
<複数の機能がセットになっている介護ソフト>
事業所や提供している介護サービスの種類によっては、業務ごとに違う複数のソフトやツールを使うことで作業が煩雑になり、伝送漏れなどが出てしまう恐れもあります。そのような場合、全体の業務をできるだけ効率的に行えるソフトを選ぶとよいでしょう。
複数の機能がセットになっている介護ソフトであれば、日々の介護業務の管理から介護保険請求データの作成、伝送までの業務を一元的に行うことなどが可能です。
<利用者請求の機能も搭載された介護ソフト>
国保連への伝送機能に加えて、利用者請求の機能も搭載されたソフトもあります。利用者請求は国保連への請求伝送と必ずセットで発生する業務なので、1つの介護ソフトで作業を完結できると請求漏れなどの防止にも繋がります。
<伝送前のチェック機能がある介護ソフト>
請求データの作成から伝送までを一元で行える介護ソフトを使用する場合は、伝送前のチェック機能があるソフトを選ぶと便利です。送信を忘れていないか確認のアラートが届く機能や、返戻にあたる情報があるとエラー表示が出るソフトもあります。
是非、介護ソフトに関する資料を取り寄せ、以上のようなポイントをソフト選びの参考にしてみてください。
さまざまな機能を搭載した介護ソフト一覧
医療機関の介護保険請求について
介護ソフトナビでは、介護保険の伝送機能のみ(介護業務の管理の機能を含まない)が搭載されたソフトも紹介しています。このような単一機能を搭載したソフトは、利用者管理などを行わない、医療機関での介護保険請求をする際にもご利用いただけます。
伝送機能のみなのか、各種管理機能を含むのかといった各ソフトの機能内容は、ソフト一覧の「ソフト詳細」項目にてご確認いただけます。
介護保険請求(国保連伝送)のソフト一覧
電子媒体(磁気媒体)などで介護保険請求を行っている場合
FD・MO・CD-Rなどの電子媒体(磁気媒体)による請求も行えますが、伝送請求に変更することでメリットがあります。
<伝送請求に変更するメリット>
・郵送業務の手間がなくなる
・郵送した磁気媒体の到着を心配する必要がない
・提出後に誤りに気付いた場合でも、簡単に再送信ができる
・支払通知や返戻通知などを早く知ることができる
伝送請求では、24時間データを送信することが可能です。インターネット回線を介して送付することになるため、時間を気にすることなく請求することができます。
また請求件数の確認ができるため、送付漏れもなくなります。万が一、不正データがあった場合は、送信結果でエラーとなるためすぐに確認することも可能です。受付期間中であれば、データの取り消しや再度送信することもできます。
電子媒体(磁気媒体)で国保連へ介護請求データを提出した場合、支払通知や返戻通知の郵送を待つ必要があります。しかし、伝送で行った場合は伝送に使用した介護ソフトへ通知が届くため、郵送より早く結果を知ることができます。
介護ソフトを導入し、伝送により介護保険請求を行うことで、業務効率の向上が期待できます。
参考:
公益社団法人国民健康保険中央会
介護伝送ソフト
介護ソフトの導入検討理由
介護ソフトナビでお問い合わせいただいた事業者さまに、介護ソフト導入の検討理由を聞きました!
・現在使っている介護ソフトに不満があるから
・電子媒体(磁気媒体)の提出から切り替えたい
・業務の効率化のため
・書類作成と提出を簡単にしたい
同じような理由で導入を検討している事業者さまは多いかもしれません。
もしお悩みのようでしたら「介護ソフトナビ」で介護ソフトを比較検討してみませんか?
介護ソフトを知る
- 介護保険 国保連への伝送ソフト
介護ソフトナビ掲載ソフト一覧
