介護ソフトのシェア率をランキングで紹介。選び方のポイントも解説

介護業務支援システムを開発・販売する介護ソフトメーカーは、全国で50社以上あるといわれています。複数の介護ソフトが開発されているため、どれを選べばいいのかわからないと悩む事業所の責任者やマネージャーも多いでしょう。


そんな時に参考になる指標が、導入件数による市場シェアです。

こちらの記事では、2023年3月23日時点で、各介護ソフトメーカーが公表している介護ソフトの導入件数をベースに、おおよそのシェアを調べた結果をお伝えします。


また、シェア以外にもある介護ソフトを選ぶポイントも紹介しますので参考にしてください。


介護ソフトのシェア率ランキング

どのメーカーの介護ソフトが介護事業所にどのくらい導入されているのかを、ランキングで紹介します。


介護ソフト導入件数 シェア率ランキング

介護ソフトメーカー社が公式サイトなどで発表している導入件数におけるランキングです。


厚生労働省が発表している「令和3年介護サービス施設・事業所調査の概況」によると、介護サービス施設・事業所の総数は309,547事業所です。介護ソフトの導入事業所数を総事業所数で割った数値をパーセンテージで表し、ランキングとして紹介します。


ランキングは、導入件数を公表している介護ソフトに限定しています。また、導入件数の調査時期など条件は一定ではありませんので、参考としてご確認ください。


介護ソフト導入事業所数シェア
1ほのぼのNEXT72,00023.3%
2ワイズマン44,00014.2%
3カイポケ42,85013.8%
4カナミック38,80012.5%
5ケアカルテ14,0004.5%
6Flowers NEXT6,0001.9%
6トリケアトプス6,0001.9%
6ナーシングネットプラスワン6,0001.9%
6介舟ファミリー6,0001.9%
7福祉の森5,0001.6%
8はやまる4,0001.3%
9care-wing2,2000.7%
10ナビケアPlus2,0000.6%
11CareWORKS211,0000.3%


(「そのほか」には介護ソフト未導入を含みます)

導入件数1位の「ほのぼのNEXT」が約4分の1を占め、上位4つの介護ソフトのシェア率が50%以上になることがわかります。



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介護ソフト利用件数 シェア率ランキング

次に、実際に事業所が導入している介護ソフトについても確認してみましょう。


三菱総合研究所が行った「自身の介護情報を個人・介護事業所等で閲覧できる仕組みについての調査研究報告書」における導入状況を紹介します。


以下は「請求や職員の勤怠管理以外にも利用している」と回答した事業所に導入されている介護ソフトです。



No.カテゴリー名n%
1ほのぼのNEXT(エヌ・デーソフトウェア株式会社)29229.6
2ワイズマンシステムSPシリーズ(株式会社ワイズマン)21321.6
3カイポケ(株式会社エス・エム・エス)798.0
4HOPE LifeMark-WINCAREシリーズ(富士通株式会社)444.5
5CARE KARTE(株式会社ケアコネクトジャパン)444.5
6カナミック(株式会社カナミックネットワーク)343.4
7寿( 株式会社 ソフトサービス)242.4
8福祉の森(株式会社日立システムズ)141.4
9楓シリーズ(株式会社ソフトウェア・サービス)131.3
10Flowers NEXT(株式会社コンダクト)111.1
11ファーストケア(株式会社ビーシステム)111.1
12絆 高齢者介護システム(株式会社アイパス)111.1
13Quickけあシリーズ(株式会社ファティマ)101.0
14ケア樹(株式会社グッドツリー)101.0
15ナーシングネットプラスワン(プラスワンソリューションズ株式会社90.9
16SuisuiRemon(セントワークス株式会社)80.8
17iBow(株式会社eWeLL)80.8
18福祉見聞録シリーズ(株式会社東経システム)80.8
19すこやかサン(株式会社EMシステムズ)70.7
20介舟ファミリー(株式会社日本コンピュータコンサルタント)70.7
21ケア記録アプリ(株式会社介護サプリ)70.7
22i-MEDICシリーズ(株式会社レゾナ)60.6
23Smileシリーズ(プラスワン)60.6
24えがおシリーズ(株式会社 カーネル)50.5
25RelyⅢ(株式会社 アール・シー・エス)50.5
26楽すけ(ニップクケアサービス株式会社)40.4
27KitFit SilverLand(都築電気株式会社)40.4
28まもる君クラウド(株式会社 インタートラスト)40.4
29かがやきぷらんシリーズ(株式会社NTTデータ関西)30.3
30介五郎(株式会社インフォ・テック)30.3
31ケアマネくん(株式会社日本ケアコミュニケーションズ)30.3
32その他545.5
33自社開発232.3
全体986100.0

出典:令和3年度厚生労働省 老人保健事業推進費等補助金



(「そのほか」には自社開発を含みます)

上位3位までは、先ほどの公式サイトが発表している導入件数のランキングと同じ結果となっています。こちらのランキングでは、上位2つの介護ソフトでシェア率が50%以上になることがわかります。



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シェア率ランキング上位の介護ソフトを紹介

ランキングにおいて上位となった3つの介護ソフトについて特徴を紹介します。


ほのぼのNEXT

ほのぼのNEXTは小規模事業所から大規模事業所まで対応する守備範囲の広い介護ソフトです。施設入所、居宅介護支援、居宅サービス、地域密着型サービスといった介護事業所の業務を全面的にサポートします。


話した言葉がそのまま文字になる音声入力やネックスピーカーによるデジタルインカム、登録された利用者の情報を元に、AIによる予測結果やサービスプランの提案など、最新技術による機能も多く搭載されています。


また、5年間のソフトウェア使用権を導入する方式で、介護報酬改定においても追加料金は発生しません。介護ソフトに関するコストが予測しやすいことはメリットといえるでしょう。


NDソフトウェア株式会社の詳細>>


ワイズマン

ワイズマンは介護保険業務における介護システムの導入実績が多く、快適さを追求したシステム開発が行われています。
利便性はもちろんセキュリティ面も重視。インターネットを通じてやり取りするデータは全て暗号化され、情報漏洩などの心配が少なく安心して利用できるでしょう。


また、全国の支店のサポートスタッフによる導入サポートがあるほか、操作方法請求業務など日常業務における質問については、専任のオペレーターが丁寧に対応してくれます。導入前における課題のヒアリングや製品のデモンストレーションなどは、オンラインでも可能など、丁寧なサポートが魅力です。


株式会社ワイズマンの詳細>>


カイポケ

カイポケの最大の特徴は、介護業務の事務作業や介護保険請求における機能だけでなく、経営支援機能がある点です。会計、経営管理、勤怠管理、給与計算、ホームページ作成、福利厚生クーポンなど、他社と比べ幅広い機能が揃っています。


また、他社ソフトから切り替える場合、過去のデータや利用者・事業所の情報などの面倒なデータ移行を専属スタッフが代行してくれるという心強いサポートがあります。


カイポケには無料体験期間が設けられており、実際に扱っているデータで使用感を試せます。


株式会社エス・エム・エスの詳細>>


シェア率が高い介護ソフトを選ぶメリット

導入するにあたってシェア率が高い介護ソフトを選ぶことは、以下のようなメリットが考えられます。


  • ・パイオニアという安心感
  • ・機能改善などの開発スピードが早い
  • ・スタッフに対する教育時間の削減

シェア率が高い介護ソフトメーカーの多くは、大手企業です。長い期間介護ソフトに携わってきたことから、パイオニア的な存在になっていることも多く、盤石な組織であることが伺えます。実績が豊富なため安心して利用できるでしょう。


また、研究や開発の環境が整っていてスキルや知識が蓄積されていると考えられ、新規の機能追加や法改正などへの対応がスピーディであることが期待できます。


さらに、多くの事業所で使われていることから、同じ業界からの転職者であれば前職でも使っている可能性が高いといえます。その場合は、介護ソフトにおける教育時間を削減できるでしょう。


シェア率が高い介護ソフトを選ぶデメリット

考えられるデメリットも合わせて確認しましょう。


  • ・対応スピードが遅い
  • ・親身なサポートが得られにくい

導入している事業所数が多くなると、トラブルにおける対応スピードが遅くなるかもしれません。また、マニュアルが用意されているという理由で事業所対応の専任スタッフがおらず、親身なサポートが得られにくいことも考えられます。
メーカー担当者と関係を築きながら安心感を得たい場合には、デメリットになり得るでしょう。


シェア率以外にもある!介護ソフト選びのポイント

導入実績が多くシェア率が高いからといって、自社の事業所に合う介護ソフトとは限りません。そこでここでは、介護ソフトを選ぶ際に気をつけたいポイントをお伝えします。


事業所の規模

事業所の規模によって選ぶべき介護ソフトは異なります。


例えば大規模な事業所であれば、本部で一元管理することで、複数施設の連携が容易にできたり、複数施設間でも均質なサービスが提供できるよう同時に情報共有できるといった機能があるかを確認するとよいでしょう。


また、中小規模の事業所であれば機能は限定されている方が使いやすい可能性があります。機能が限られる分費用が抑えられるといった介護ソフトもあるため、事業所の規模によって適した介護ソフトは異なるといえます。


パッケージ型かクラウド型か

介護ソフトにはパッケージ型とクラウド型があります。


パーケージ型は、パソコンにソフトをインストールして使うため、ネット環境がなくても利用できます。利用できるパソコンが限定されることで、情報漏洩リスクが低いという特徴があります。一方のクラウド型は、ネット環境があればどこでも使うことができます。そのため訪問看護や訪問介護などのサービスを提供する事業所であれば、訪問先で連絡事項を入力できるなど、効率的に業務を遂行できます。


介護ソフトは、誰がどのように利用するかを確認して導入を検討する必要があります。


費用形態

介護ソフトの費用形態はさまざまです。初期費用と月額費用がかかるもの、年間契約するもの、初期費用が無料のものなどがあります。

できるだけ費用は抑えたいという希望はどの事業所にも共通しているかと思いますが、初期費用を抑えられる、ランニングコストが抑えられるなど費用形態の特徴も、介護ソフトを選ぶ際のひとつの指標といえます。


サポート体制

介護ソフトのサポート体制としては、コールスタッフが対応するものもあれば、FAXやメールなどによるものもあります。


事業所がある程度の規模があり、システム関連の専任スタッフがいるような場合はメールなどによるサポートでも問題ないかもしれません。しかし、介護業務を行うスタッフが兼任するような場合は、口頭でやりとりできる電話対応のサポート体制もあると安心でしょう。


導入時だけでなく導入後の支援やサポート体制について確認し、担当スタッフのスキルやレベルにあった対応をしてくれるかを確認することをおすすめします。


介護ソフトの機能

自社の事業所で求める機能を精査し、必要な機能が漏れなく含まれている介護ソフトを選びましょう。


自身の介護情報を個人・介護事業所等で閲覧できる仕組みについての調査研究報告書」によると、よく利用する介護ソフトの機能は以下となっています。


出典:令和3年度厚生労働省 老人保健事業推進費等補助金


介護ソフトを導入後、利用頻度が高くなると考えられる機能において現場スタッフの意見を取り入れるといいかもしれません。


カスタマイズの可能性

介護ソフトのなかには、事業所のフローに合わせて自由にカスタマイズできるものもあります。


カスタマイズの自由度が少ないという理由で、別のソフトに切り替えたという声もあるため、機能拡張などを前提としている場合は、カスタマイズできる範囲やカスタマイズのしやすさについて事前に確認しておくことをおすすめします。



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介護ソフトの選び方

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